20160309 外食@渋谷La.mama
残響SHOPの閉店イベントで見て以来、およそ1年ぶりの外食を見にいってきました。
わたしは外食の2人の“言葉がなくても通じる”あのかんじがほんとうにだいすきです。
長年一緒にいると、そういう雰囲気が自然と生まれるんだろうなあ〜。すてきだなあ。
絶妙なタイミングで目を見合わせたり、ミスしてしまってにやっと笑ったり。
ゆるゆるとしたふたりの雰囲気は、とても居心地がいいです。
どきどきしながら始まった1曲目は、LOSTAGEのroutine。
爽やかに鳴るふたつのアコギの音色と、それに優しく絡む瑞規さんの声。
歌も、音もダイレクトに伝わる弾き語りの醍醐味を初っ端からお見舞いされて、もうおなかいっぱいになってしまいそうなほど。
み「ライブハウスで、外食としてやるのはいつぶりになるんでしょう?(客席から一昨年との声)」
つ「荒井さんとやったとき?」
み「荒井さんとやったっけ?荒井さんってどんなひとだったっけ〜?」
ぶっとんだ発言が目立つ瑞規さん。笑
瑞規さん曰く「外食は、カバーをメインにやるユニット。外の音楽をおいしくいただく」という意味なんだそうです。きょう初めて知ったぞ。
次においしくいただいたのは、ブッチャーズの僕達の疾走。
シネマのカバーする僕達の疾走、ほんとうにほんとうに好きで聴いてたからきょう聴けて嬉しかったなあ。
いつもなら三島さんがハモる部分を、きょうはもちろん辻さんがハモるわけで。
あの新鮮さ、たまらない。 三島さんのときとはまた違って、より柔らかいイメージ。ピッタリとはまるふたりの声。 聴いてて心地がよくてふわふわとしちゃう。
3曲目は、Hello Hawkのさかなは鈍感 という曲。
軽やかな曲調がきもちよくて、ゆらゆら揺れて聴きたくなる一曲。
せっかくだから、サビをみんなで歌おう!ということになりました。
「ひとの歌だけどね!もう分かるでしょ?はい歌って!」と急に客席を煽る瑞規さん。(笑)
「まだまだ足りない!」だとか「きもちいいからもう一回やっていい?」と楽しそうにしていたので、わたしも嬉しかったです。ふふ
曲の合間、チューニングが終わるまで「じゃあ辻くんなんか喋っといて」と瑞規さんに丸投げされた辻さん。
主に歌った曲の解説を。
Hello Hawkとの関係や、LIKE A FOOL RECORDSの名前の由来も知ることができました、ふむふむ。
普段なかなかお話しないぶん、一生懸命な姿が可愛らしかったです。
「ふたりとも映画が大好きなんですけれど。次にやる曲は、“Laundry”という映画から一曲。BONNIE PINKのatami名義の“Under The Sun”です」
前に荒井さんと瑞規さんの弾き語りで聴いてから、印象に残っていたこの曲。
まさか外食バージョンでも聴けるとおもっていなかったので感動!
女性ボーカルのカバーだけれど、見事に歌い上げる瑞規さん。
途中のファルセットは、透き通っていてほんとうに綺麗だったなあ。ほぼ原キーで歌ってた(はず)。
改めて瑞規さんの歌う歌がだいすきだなあと実感。
「外食と言いながら、おうちのごはんもおいしいよね!ということで、cinema staffの曲をやります」と始まったのは 特別な朝。
あのイントロ、ブルプリツアーを懐かしくおもわせるなあ。
瑞規さんのソロでは何度か聴いたことがあったけれど。
外食としての特別な朝は、音に厚みがあって、でも繊細で。
そんな音と瑞規さんの声が合わさって、とてもきれいだった。
間奏で大きく鳴ったあとの静けさ。残る瑞規さんの声。あの瞬間、ゾワゾワとしたなあ。緩急のつけ方が絶妙でかっこいい。
特別な朝のコーラスも辻さんが歌っていて、これまたピッタリとはまって美しかった。
「cinema staffの過去の曲たちも、恥がないというか。どれを聴いてもかっこいいです。昔の曲を歌い続けることを嫌うバンドもあるけれど、同じ歌でも歌い続けていると印象が変わる。」と話していた瑞規さん。
その誇らしい姿と、じぶんたちの音楽を信じている姿に安心した。
年明けの犬ノミ〜 のときも話していた、母親同然に大切な存在の女性を歌ったunsungについて。
彼女のことを話すその目は潤んでいて、そんな瑞規さんの姿を見てすべてを分かったような気になってしまった。
その姿を見ていた辻さん。
優しく鳴る彼のギターがより一層、苦しかった。
朝がやってくる前に 書き換えてしまいたいな
白衣を着た彼らも 嘆いてばかりはいられない
君がもう何一つ 恐れずにいられるように
大丈夫だよ
伝った涙が、あまりにも切なくて。
そんな姿、ほんとうは見ていられなかった。
「同じ歌でも、歌い続けていると印象は変わる」
それをきょう、unsungで痛いほどにかんじた。
歌詞をひとつひとつ噛みしめて、それを解釈しようとすると、苦しくてたまらない。
それでも歌い続ける瑞規さんの姿に、わたしもただ涙が止まらなかった。
拭っても拭いきれていなかった涙。
無理して笑っている姿に胸が傷んだけれど、苦しくてもこの先も彼がunsungを歌い続けることに、大きな意味があるんだろうな。
「結婚した兄や友人に向けて作った曲です」
おうちのごはんもおいしいよねシリーズ、3曲目は結婚の歌。
わたしはこの歌がとにかくだいすきです。
情景を想像しやすいのと、あったかいきもちになれるから。
茜色に染まる君の手
大きな花束と一生に一度の言葉を添えて
いつもこの部分を聴くたびに夕日の沈むころの土手をおもい浮かべます。
このときの照明のオレンジ色が茜色を象徴していて、うしろからふたりを照らしていてとてもきれいだった。
夏の終わりに告げた言葉を君は今も覚えているか
君の涙を見ると 僕はいつも思い出すよ
こんなような歌詞があって。
ふんわりとした優しさに包まれて、愛おしいきもちにもなる。だいすきだなあ。
途中の間奏で結婚式で流れる音楽をアレンジして取り入れている、さりげない粋な計らい的なかんじがわたしはほんとうにだいすきなんですけど。
きょうもとてもしあわせでした。
瑞規さんの作る曲にはあったかさがたっくさん詰まっている気がする。
だからすきなんですね。
外食 最後の一曲は、いつもの少女ジャンプ!
原曲とはぜんぜん表情の違う、それはもう外食オリジナルなのでは?と錯覚するほどに。
せんせいが歌う可愛らしい少女ジャンプと、瑞規さんが歌うもどかしさのある少女ジャンプ。どちらもだいすきです。
終始和やかな雰囲気で幕を閉じた外食のステージ。
最後の最後まで、感情をフルに使って聴いて、見て。
弾き語りの魅力を改めて味わえた気がしています。
アコースティックだから伝わるもの、きょうは抱えきれないくらいに伝わってきました。
またいつかどこかで おいしくいただけますように。